出版物流専門用語集 Glossary

出版物流専門用語集 Glossary

ISBN アイエスビーエヌ International Standard Book Number(国際標準図書番号)の略。世界共通で書籍を特定するための番号である。
ICタグ アイシーたぐ ICチップと小型のアンテナを埋め込み、そこに記憶された情報を電波によって直接触れずに読み取る媒体を指す。RFID(Radio frequency identification)の一種。
委託販売 いたくはんばい 一般的な書籍の販売形態。商品を書店に委託し、売れたもののみ代金を受け取り、売れ残ったものは返品してもらう販売形態のこと。
売上スリップ うりあげすりっぷ 書籍に挟んである二つ折りの短冊のこと。一片は売上補充注文票、半片は売上カードとなっており、売上調査や補充注文に利用される。
S-BOOK.NET エス・ブック・ネット インターネットを介して書店様から直接注文を受ける仕組み。従来の注文書や短冊による注文と比べると、手元に届くまでの時間が大幅に短縮される特徴をもつ。当日受付けた注文は翌日帖合され翌々日出荷される。
エレコン えれこん 可動式のパレットラック。普通のパレットラックは固定式なので棚と棚の間に作業スペースが必要だが、エレコンは電動でラック自体が動くので作業スペースが少なくて済み、より多くの商品を保管できるメリットがある。
大口 おおぐち 良品出荷の場合、販売会社様からの注文で販売会社様の物流センターや支店様への納入を目的としたものを特に「大口」と呼んでいる。比較的まとまった部数での出荷形態となる。
OCR オー・シー・アール 光学文字読取機(オプティカル・キャラクター・リーダー)のこと。人間が書いた文字を読み取り、データ化する機械。販売会社宛て納品書に、OCR読取用の伝票番号、金額等を記載している。
折コン おりこん 折りたたみ式コンテナの略。「バケット」とも呼ばれている。ダンボールより一回り大きく、商品の倉庫内移動や一部販売会社様への入出荷に使用されている。
買切 かいきり 販売会社へ商品を卸す際の支払い条件の一つ。返品できない契約で出荷する。
改装 かいそう 未整理品を良品化すること。具体的にはカバー・スリップのかけかえ、ヤスリかけ、ペーパー掛け等の化粧直し作業をいう。未整理品倉庫から商品と改装材料をセットにして作業指示を行う。
改装材料 かいそうざいりょう 改装を行う際の材料として使用するもの。各書籍毎にカバーとスリップがあり、場合によって帯やキャンペーンはがき等が追加されることもある。
客注 きゃくちゅう 一般読者からの注文。書店補充注文と区別して呼ぶ。
クラフト くらふと 良品結束や、箱詰めの緩衝材として使用される茶色の紙。
結束 けっそく 同一の出版物を一定の単位部数でまとめたもの。良品の場合はクラフトで結束し、未整理品は紐やバンドで結束してある。尚通常一結束を「一本」と呼んでいる。
検品 けんぴん 入荷した商品を仕分けする前に納品書と照らし合わせて商品を確認すること、また出荷する商品を帖合後注文書と照らし合わせて確認することを言う。商品バーコードを利用した検品システムを活用している。
口座 こうざ 商品を保管する特定の場所を指す。大口帖合に対応した口座を「大口口座」といい、小口帖合に対応した口座を「小口口座」という。この口座にロケーションコードをつけ、場所の指定と在庫管理をコンピューターで行っている。
小口 こぐち 良品出荷の場合、書店様や読者様からの直接注文を特に「小口」と呼んでいる。比較的少量の出荷形態となる。
再販制度 さいはんせいど 正確には、再販売価格維持制度。出版社が商品の価格を決定し、小売書店等で同一の価格で販売ができる制度。
雑誌コード ざっしこーど 雑誌を管理するために、使われている識別コード。一般的には最初の5桁の数字を誌名コードとし、「-(ハイフン)」で区切った後、数字で発行年月日または通巻番号を付ける事が多い。雑誌コードを元に、定期刊行物コード(雑誌バーコード)が生成される。
自動倉庫 じどうそうこ コンピュータ制御で自動的に商品の出し入れができるパレットラック。越谷センターに設置されている。スペースの有効活用、作業効率アップ、在庫管理の精度向上、荷傷みの軽減等、様々なメリットがある。
自由価格本 じゆうかかくぼん 出版社の意思で、販売価格に定価を設定しない非再販本のこと。バーゲンブック、謝恩価格本等と同じ。
出版VAN しゅっぱんヴァン 販売会社様と、版元様、物流会社間で商品情報や、受発注データ、納品データを交換するネットワークを指す。
しゅりんく コミックやビデオ・DVD等の外側を覆っている薄手のビニールのこと。
正味 しょうみ 本体価を基準とした卸率のこと。出版物の価格は出版社側で決定し、出版社、取次、書店間の卸価格は、この価格に対してのパーセントで表示する事が一般的になっており、このパーセントの掛率を正味と呼ぶ。
書籍JANコード しょせきジャンこーど 書籍JANコードは、2段のバーコードで構成されており、1段目は「978」から始まるISBN用バーコードです。2段目は、日本独自の図書分類(C分類)と税抜き価格を表す。
贈呈 ぞうてい 書籍の著者やその関係者に配布するため、版元様の依頼で出荷すること。版元が発行した「贈呈伝票」に基づき処理される。
DAS ダス デジタルアソートシステムの略。集約して帖合した商品を仕分けする際、仕分けすべき箱の前でランプが点灯し仕分け部数が表示される仕組み。
棚卸 たなおろし 正式には「実地棚卸(じっちたなおろし)」という。月末時点での在庫データと商品そのものがきちんと合っているかを確認する作業。「在庫調査」ともいう。
中量棚 ちゅうりょうだな 倉庫の壁際に設置される平面棚。設置スペースが少なくて済むことから様々な用途で使用されている。
帖合 ちょうあい 出荷のために口座から商品を取り出すこと。「ピッキング」ともいう。帖合の為のリストを「ピッキングリスト」という。
長期委託 ちょうきいたく 文字通り長期間の販売期間が設定され、請求が繰り延べされます。一定期間委託販売する方が、出版社・書店の双方にとって有利となる委託方法。4ヶ月、6ヶ月が一般的。
直販 ちょくはん 販売会社を介さずに、商品を販売すること。
ネステナー ねすてなー 設置・分解・移動が可能なラック。他のラックは固定式だがこのラックは状況に応じて移動・変更することが可能。
延勘 のべかん 販売会社へ商品を卸す際の支払い条件の一つ。 支払いを何カ月か先にするものである。 通常3カ月の場合が多く、 3カ月延勘のことは 「さんのべ」 という。
端数 はすう 結束に至らない部数のもの。
パレタイズ ぱれたいず 帖合し箱詰めした商品をパレットに積む作業。どのパレットにどの商品を積み込むかについては、販売会社様が書店様に配送し易いよう販売会社様からの指定により積み込む。
パレット ぱれっと 保管や輸送の目的で商品を積上げる木製の台のこと。用途により使用するパレットが決められている。特に大口帖合の場合販売会社様により細かくパレットの種類が決められている。
パレットラック ぱれっとらっく パレットに載せた商品を保管する棚。大口口座ストックを置く棚として主に使用されている。尚、このラックで保管するため使用するパレットは「メーターパレット」である。
販売会社 はんばいがいしゃ 一般的には「取次(とりつぎ)」と呼ばれる。出版社と書店の間をつなぐ流通業者を指す言葉。
フローラック ふろーらっく 良品の小口帖合に用いられる、ローラーつきの傾斜ラック。帖合が容易で補充がしやすいメリットがあり、注文の多い商品の小口口座として用いられる。
返品 へんぴん 一旦出荷した良品が、販売会社様より返却されることをいう。返品された商品は未整理品となり、いかに状態がよくとも改装しなければ再び販売会社様等に出荷できない。尚、週刊誌等の雑誌は返品後その時点でプレス機にかけられ、「故紙」としてリサイクルされる。雑誌の場合版元様の依頼により選別を行う場合もある。
棒積み ぼうづみ パレットに複数段商品を積上げる際下段と全く同じ積み方をすることを「棒積み」といい、荷物が不安定になり崩れやすくなるため避けなければならない。必ず下段とは互い違いに積上げること。
補充注文 ほじゅうちゅうもん 書店店頭不足分を補うための注文。
マテハン まてはん マテリアルハンドリングの略。物流現場で荷物の運搬や保管に利用される大型機器を指す。
未整理品 みせいりひん 販売会社様から返品された商品。改装し良品化しなければ再び販売会社様等に出荷できない。それまでは一旦未整理品倉庫に保管される。
面取り めんどり パレットに商品を積む際の積み方。商品の大きさやパレットの種類により積み方が異なる。例えばパレット1段で48結束(48本)積む方法を「48面(取り)」という。
ラック らっく 商品を保管する棚のこと。使用目的や形状で何種類かを使い分けている。「フローラック」「中量棚」「パレットラック」「ネステナー」を使用している。
リフコン りふこん 荷物の上げ下ろし専用のエレベータ。「垂直搬送機」ともいう。
良品 りょうひん 正式な商品として販売会社様等に出荷できる商品のこと。製本所から入荷されたもの、未整理品改装して良品化(出荷できる状態にする)したものを指す。
ロケーション ろけーしょん 口座の場所を記号化したもの。帖合作業の効率化を図るとともに、口座別在庫管理を可能にする目的で設定している。

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